i-class collection

ばーばと南 + Run&Music

Hall&Oats「Abundoned Luncheonette」

Daryl Hall & John Oatsがブレイクする前の1973年にアトランティックからリリース。

いいアルバムなのですが、あまりメジャーではありません。

彼らのアルバムの最高傑作だと疑いません。

 

 

時々ガーミンに入れて通しで聴きながら走ります。

40分ほどですので、5Km

を走るには最適です。

 

 

ジャケットもカッコ良くて、彼らが出したアルバムの中でも秀逸です。

 

 

このアルバムはBeatlesAbbey Roadと同様に、アルバムを通して聞くことでそのよさが伝わります。

サブスクで急ぎ1曲、1曲取り出して聞いても、個々の楽曲の良さはガタ落ちして、ただの地味なアルバムとしか評価されないと思います。

 

 

全体は部分の総和にあらずといった言葉がぴったりです。

 

 

食事やデザートを作ったりしている時に流していると、オーガニックな演奏が優しい気持ちにさせてくれて、人をもてなすときの感情を引き出すにはぴったりなのです。

 

 

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  • 01. When The Morning Comes (03:12)
     
  • 02. Had I Known You Better Then (03:22)
     
  • 03. Las Vegas Turnaround (02:57)
     
  • 04. She's Gone (05:15)
     
  • 05. I'm Just a Kid (Don't Make Me Feel Like A Man) (03:20)
     
  • 06. Abandoned Luncheonette (03:55)
     
  • 07. Lady Rain (04:26)
     
  • 08. Laughing Boy (03:30)
     
  • 09. Everytime I Look At You (07:04)

 

 

デビュー作のセールスが沈んだにもかかわらず、アトランティックはレーベルの誇る名うてのセッション・ミュージシャンを揃えます。

 

Bernard Purdie(ds)

Hugh McCraken(g)

Ralpf MacDonald(per)

Richard Tee(Key)

Gordon Edwards(b)

Rick Marotta(ds)

Joe Farrell(t.sax)

 

 

※アトランティックはR&B、ソウル・ミュージックの名門です。

 Wilson Pickett、Aretha Louise Franklin、Ray Charles、Ruth Brown、The RascalsLed Zeppelin、C   

 rosby, Stills, Nash & Youngらが在籍していました。

 現在はワーナー・ミュージック・グループ傘下にいます。

 

 

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1曲目の「When The Morning Comes」は、なんとKalapanaがカバー。

フォーキーさがkarapanaに合います。

 

 

 

 

その「When The Morning Comes」「Had I Known You Better Then」「Las Vegas Turnaround」~4曲目のShe’s Gone」までの美しいつなぎがとってもしゃれています。

 

 

 

シェンロンに願いを言えるのならば、Paul McCartneyに頼んで、この4曲をAbbey Roadのようにメドレーにつなぎなおして聴いてみたいと切実に思います。

 

 

そんな中でもJohn Oats作、2曲目の「Had I Known You Better Then」は刺さります。

Daryl Hallに比べ、John Oatsは陰陽の陰、プラスマイナスのマイナス、衆議院ではなく参議院、太平洋側より日本海側、カブトムシとカナブンくらいの印象があったのに、こんな素敵な曲を書くことができるのです。

インドにはまっていたGeorge Harrisonが「While My Guitar Gently Weeps」を作って才能を見せつけたような感じです。

 

 

彼はこの頃、ソウル、フォーク、ブルース、クラシックの要素をソング・ライティングに盛り込み、より洗練されたソウル・ミュージックへの昇華を模索していたようです。

 

 

3曲目の「Las Vegas Turnaround」もJohn Oatsの曲です。ソウルフルなこの曲にパーカッションが印象的です。

ギタースタイルをDoc Watsonに影響を受けていた彼は、カントリーやフォークを基本に、出身であるニューヨークのテイストを混ぜて魅力的な曲に仕上げました。

 

80年代に入ってDaryl Hallは実験的な方向へ走るも、John Oatsはこの頃のアプローチを変えることなく、ソロの作品に関してはその色はより濃くなります。

 

 

 

転調だらけでエモーショナルなShe’s Gone」はこの中でも突出していて、今では彼らの代表曲なのに、最初のシングルカットではチャートアクションがあがらず、'76の再リリースでやっと

ヒットにつながったそうです。

 

 

'74にTavaresがカバー。R&Bチャートで1位。

 

 

 

'75年にはLou Rawls


 

'76年にはDee Dee Bridgewaterが「He’sGone」としてカバー。

 

 

 

そして、Isley Brothersをほうふつさせるほどに黒く始まる「Everytime I Look at You」

7分もあるこの曲はギターソロをはさみ、じわじわ変化していき、後半はバンジョーフィドルマンドリンがにぎやかして、フェイドアウトしていきます。

 

昔うちで飼っていた赤い流線形でいろんな色が混ざった金魚が、途中でピンポン玉みたいに膨らみだし、その後ジャイアンツカラーのオレンジ一色になり、最後は黒い出目金になったように予想のつかない変化の激しい曲です。

 

このアルバムのプロデューサー、Arif Mardinの真骨頂じゃないですか。

 

彼はAretha FranklinNorah JonesRod StewartAWBChaka KhanRingo StarrCarly Simon等々の幅広いアーチストと際限ないジャンルを、天井知らずの才能で手掛けています。

 

Bee Geesなどは一度死んだところを「Saturday Night Fever」で見事によみがえらせます。

 

 

☆☆☆☆☆

 

演奏で気づくのはBernard Purdieのドラムのカッコいいことです。

私はこのアルバムで彼を知りました。

 

いろいろと漁ってみると、なにやらすごい人らしく、私は音学的には説明できないのですが、ハイハットの入れ方だけは素敵だなって感じます。

何十年も気づきませんでしたが、お昼にナシをむいている時に突然、ハッと彼のハイハットに心をつかまれました。

 

理由はさっぱりわかりません。

 

その後、むいたナシをいただきながら、ドラムに集中してアルバムを頭から聞き直してみました。

その後、ガーミンにこのアルバムを入れて走るときは、Bernardのプレイに集中して聴くようになりました。そうすると走りも軽快になります。

 

 

ネットで調べてみると、4,000枚以上のアルバム録音に参加したとかBeatlesの曲を21曲叩いた、など名うてのドラマーだったらしいのですが、年齢をごましたり、ビッグ・マウスであったりしたそうです。

 

あら、アルバム参加数も怪しいのでは……。

 

 

私が好きになるプレイヤーは、アン・ルイスがギタリストばかりを愛したように、Sonny Boy WilliamsonⅡをはじめビッグ・マウスの人ばかりなようです。

 

 

80年代に入りチャートをかけあがる曲を連発するデュオ・グループになろうとは。

この頃のままでいてほしかったのに。