上司が部下数人を誘い、いきつけの中華屋さんにランチに行ったときのことを、社会人4年目の孫が憤懣やるかたない様子で話してくれました。
席に座るなり、メニューは上司が全部決めて、みんなで取り分けて食べたそうです。
事件は食事後におこります。
上司がお茶のおかわりを頼むときに、足を組んだままウエイトレスを手招いて、つまようじの先で湯呑をさして「お茶」と言ったそうです。
孫は、恥ずかしくて惨めな気持ちになってもう二度と外の食事には一緒に行きたくないと言っていました。
席を立つときに部下たちは口々に「ごちそうさま」とお礼を述べてレジへ向かいますが、上司は言葉も発せず黙って自分の分だけを支払って出ていったそうです。
自分で誘っておいて、
メニューも全部自分で決めておいて
なんとワリカン!!。
「その流れはどうみてもオゴリでしょ。上司の役目は怒ることだけではなく驕ることもでしょ」
と言うと
「ばーば韻を踏んだの?」と孫が笑っています。
いや、そんなつもりはなかったのですが。
つい、ラッパーの素質が溢れてしまったようで………。
孫たち部下は「弁当を注文したので」と断っているのに、
上司は「まーいーじゃないか」と強引にランチに付き合わさせたそうです。
こんなの絶対におごらないといけませんよね。
そんな彼は会社で
「日経新聞を読んで謙虚であれ」
と部下たちに進言するらしいです。
「謙虚はつまようじで湯呑をさしてお茶と言うことなのね、ノウハウ本ばかり読む人じゃない?」と私が訊くと
「そうそう、机の上にはそんなのばっかりだよ。どうしてわかるの?」
「虚栄心が強くて、やってることがめちゃくちゃだから」
「どうしてノウハウ本と関係あるの?」
「いい歳になって日経新聞を読めばどうにかなると思っている薄っぺらい人は、いまだにそんな本ばかり読んでいてるんじゃないかと思って」
「そういうことか」
「自分で考えることをしないのよ。でも、あなたは大丈夫よ」
「どうしてよ」
「どうしても」
と私がいい加減に答えていると
「あなたは優しいし、恥ずかしいことが何かをわかっているからよ」
横でニコニコして聞いていた、社会人6年目になる彼の姉が弟に教えてくれました。
「さすが6年も社会に出ていることはあるね」
と弟が褒めます。
「6年という時間はセミの幼虫も外に出てこれるくらいだからね」
と私が重ねると
「時間じゃないわ、ばーば。きっと彼は自分で自分に何も求めていないのよ。ずっと幼虫のままなのに、外に出てきてしまったの。そして、あなたはいち早く彼の作ったつまらない歪みから脱出することね」
幼稚園年少時の運動会のダンスで最初から最後まで、つったったまま微動だにしなかったあの姉が、こんなにしっかりしたんだとしばし感慨にふけっていました。
同じく年少の頃は登園直後から「おかーさん、かえる」と号泣していた弟は、恥ずかしいことが何かわかるようになり、ともによく成長しました。
この例にみられるように、幼少期に中心から外れていてもなんら心配することはありません。
ものわかりがよくなるのはずーーーーっとあとでいいのです。
幼稚園頃はムダに走りまわっていれば大きく成長します。
カカトへの刺激が大事なのは昨日のブログに書きましたのでご覧ください。