南、小学校3年生のときの質問
学者って何をする人?
「私忙しいから」と言ってる人のうちの何人が本当に忙しいのか、
みたいに、ばーばたちにはすぐには答えが出ないようなことを調べる仕事をする人よ。
土からでてきたセミの幼虫のうち、何匹が木に登れずに死んでいくのかとか?
そうそうそんな感じ。
ダンゴムシが何分もぐっていられるとか?
そんなことやってるの?
そうだよ。5分は大丈夫。かわいそうだからそれ以上はやってないけど。
すごいのね。ダンゴムシ。
あとね、熱いお風呂に入れるかどうかも試したよ?
もしかして、それってうちのお風呂を溜めたときに試したの?
そうだよ。そうじゃないとわからないでしょ。40度でも生きてたよ。
湧いたお風呂に最初に入ったのはダンゴムシってこと?
うん、たまにはいいじゃん。その前はてんとう虫もためしたよ。
生きてたよ、すごくない?
はい?
実はね、カブトムシなんかも入れたことがある。
なんかも、って言った?。
小さな学者さん、虫の熱いお風呂テストはもうそこまででいいです。
今度から絶対にやめましょうね。
☆ ☆ ☆
数日後、おかあさんの絶叫がお風呂から聞こえました。
「みなみー、お風呂にメダカを入れたのあなたなの?」
湧いたお風呂の中にメダカが数匹泳いでいます。
「あー、見に行くの忘れてた。おー、みんな生きてるじゃん。これで夏を越せるね」
と全く悪気のない南の返事。
「お風呂っていう言葉の意味からはじめましょうね」
おかーさんは怒ってはいけないわと、自分をなだめながら言いました。
発想の元は、なんとおとーさんの入れ知恵だったそうです。
その日はおとーさんの帰宅をいつにもまして首を長くして待ちました。