めいっこが高校生の時の会話より。
ピアスを空けたのはピアスをする時期が来たからなの。
先生は女なのにそれがわからないの?
ちゃんとした思春期を過ごしていないのは私ではなく先生の方。
ピアスとコンタクトは手綱を切るための私の武装。
なにがなんでもそっちの世界にはいかないための。
ピアスがつつましさや素直さを閉じ込めているかのように言われるけど
どうしてそんな想像力に欠ける発言ができるのかしら。
不満なんてないし、何をどうしたいわけでもない。
ただ、ピアスは雑踏の中でかぶった他人の低レベルの思いを浄化してくれる。
私にとっての盛り塩の代わりなの。
ピアスごときでうろたえないように
ちゃんと本を読むのはあなたたちの方ではないですか。
先生、先月は何冊本を読んだの?
わたしは15冊読んだわ。
教科書は開きもしていないけど。
ピアスのもう一つの効力は、
無防備に幼いアプローチを仕掛ける男たちに
「ここから立ち入るべからず」
という警告にもなるのよ。
空のない貧乏な国の男たちは貧乏なままでよしとしている。
もうなにが貧乏なのかすらわからなくなって
大きいサメが暴れまわって殺されるだけの映画に一喜一憂するのよ。
だから
耳に穴を開けたくらいで
欲望の餌食になるようなバカな女ではないのです。
そして
校則に定められた白い靴下の中には
ゴールドのアンクレットがあることを誰も知らない。
それがいつ揺れるのかも。