赤ちゃんには誰もがたくさん声をかけます。
赤ちゃんはそれに答えることができないけれど、周囲は一方的に話かけながらお世話をします。
赤ちゃんはそれを聞いて言葉や感情を獲得していきます。
そんな暖かい声掛けが、子どもの年齢が進むにつれて減っていきます。
せっかくおしゃべりができるようになっていくのに。
思春期に突入すると反抗期もあり、声の掛け方次第ではウザいと言われかねません。
親は子どもの中で何が起こっているのかわからなくなります。
あんなに大切に育てたのに一体どうしたのだろうと。
この時点で100%子どものせいです。
どうかしたら反抗期を思春期のホルモンのせいにだけにしてその時期をやり過ごそうとする人もいますが、それはあまりにも短絡的です。
子どもが思春期になる頃には、夫婦同志も長年付き添っていることで会話が減り家族全体のコミュニケーションが減っていきます。
お互いをほめることはなくなっても文句は言いやすいので、会話が減っても文句だけはしっかり伝えます。
喜ぶ < 怒る、の構図です。
子どもはそんな空気を敏感に察します。
そうさせる原因は夫婦のコミュニケーションのどこかに不具合があったのかもしれません。
もちろん親子間でも。
過干渉や甘やかしが子どもの感情に触れたのかもしれません。
単一的な理由ではなくそれは複雑で多様な理由の積み重ねなのでしょう。
「千と千尋の神隠し」湯婆婆が育てている坊は、甘やかしすぎが原因でわがまま放題に育ち、湯婆婆との関係は希薄になってしまっています。
☆☆☆
子どもの学びは勉強からだけではありません。
声のかけ方次第で様々なことを覚えて行きます。
その基本は簡単なワードにあります。
朝から起きたら「おはよう」と目を見てあいさつするのは絶対欠かせません。
どんな関係でもあいさつの無いコミュニケーションは成り立ちません。
そして「ありがとう」「ごめんなさい」これも欠かしてはなりません。
親も子どもに対してこのことばをちゃんと伝えなければなりません。
子どもだけに強要してはいけません。
子どもが反抗期になっても「あはよう「ありがとう」「ごめんなさい」この3つだけでも喋っていれば大丈夫です。
☆ ☆ ☆
子どもの方から話しかけてくる時は忙しいを理由に拒みがちですが、そこをなんとか踏みとどまりましょうか。
手は止めずに耳を傾けることはできます。
相槌ぐらいうてるでしょう。
忙しいからといってコミニュケーションを切ってはなんにもなりません。
話しかけを受けたら受けたで、しゃべる子はずーっとしゃべっていますが、それでもうるさがらないことです。
話をしてくれるなんて素晴らしいことです。
そうやってしゃべってくれるのも今のうちだと思ってそこは、寛容にできるといいですね。
なによりも親の忍耐力がつきます。
今は共働きが多く、子どもは部活や塾で忙しく家族全員が揃う時間は少なくなりました。
家族の人数が少ないときほどおしゃべりが必要です。
おしゃべりをするということは同じ空間にいるということです。
これもなかなかステキのことだと思います。
あと何年かしたら子どもは出て行くのです。
同じ空間にいることのすばらしさを享受したいと思ってほしい。
そして、幼稚園や学校での出来事をさりげなく引き出して話が盛り上がれば、どのように過ごしているかがわかります。
考えていることも察知できます。
そこで共感したり、意見を交換したりしながら親も子もお互いに成長していくものです。
次回はコミニュケーションの取りかたの悪例について話してみたいと思います。