夏が始ろうとしている。
春が深まるにつれて私の視点は、一枚の葉っぱや、一筋の雲、木にとまった蝶、
たくさんの中の花一枚といったディテールにとらわれるようになる。
春先には見えていた春全体の景色が、だんだんと薄れていくのである。
季節が変わろうとするこの時期は
風、光、葉、樹、昆虫、動物、空、土、におい、空気の粒子
すべての変化に自然のありがたさを再認識させられて、私の心は嬉しくなる。
そして、私の視野も広がる。
すぐに狭まるけど。
季節の変わり目のジョギングは
免疫力があがる感じといって伝わるだろうか。
5Kmのジョギング中にかかった音楽10曲。
- For The Peace Of All Mankind~落ち葉のコンチェルト / Albert Hammond
- I Need To Be In Love~青春の輝き / Carpenters
- A Bigger Love / Eric Tagg
- Perfect Island Night / Bobby Caldwell
- One Step Too Far / Jigsaw
- Ready Willing And Able / Keith Washington
- Summer Madness / Kool & The Gang
- Happy Ever After / Masters Of Funk feat Robbie Danzie
- Tonight / Ramsey Lewis
- l Watching Life / Side Effect
2曲ご紹介。
♪ For The Peace Of All Mankind 落ち葉のコンチェルト / Albert Hammond ('73)
本来はこの季節ではなく、栗と梨が市場に出回る頃に聴きたくなるもの悲しい曲です。なんと美しく、なんと哀しいメロディなのでしょう。歌詞の内容は、落ち葉もコンチェルトも曲とは何の関係もないけれど、言うことなしの邦題です。邦題を付けたレコード会社の人に拍手喝采。のちに邦題の意味を知らされたAlbert Hammondも大変喜んだようです。「人類の平和のために」と直訳したらどうなっていたか。想像したくありません。あー、言わなきゃよかった。もう忘れましょう。カバー曲も多いのですが、納得のできるものはありません。荒井由実の曲と同様に上手く歌ってしまうと失敗するパターンです。曲が安易に他を寄せ付けないのでしょう。同じAlbert Hammondの曲でも、次に紹介する「I Need To Be In Love~青春の輝き」のカバーはとっつきやすいのか、名演が多く残されています。
♪ I Need To Be In Love~青春の輝き ('76)
これまた私の大好きな曲。日本人の琴線に優しくふれ、もの悲しさをポップに表現できるコンポーザー、Albert HammondのメロディとRichardの秀逸なアレンジがぴったりはまった名曲。Carpentersの中でもトップクラスのこんなに素敵な曲なのに、チャートは反応しませんでした。トップ20外の25位。当時のチャート・トップ3は、1位 Silly Love Song / Wings 2位 Get Up And Boogie / Silver Conbention 3位 MistyBlue / Dorothy Mooreです。ね、負けてないでしょ。翌年「Suturaday Night Fever」が大ヒットするディスコブーム前夜。時代は残酷です。大衆はCarpentersの成長を認めませんでした。Karenのお気に入りナンバー1ソングだったことを考えれば、さぞ悔しかったことでしょうね。よくぞこの兄弟は人間不信になりグレなかったものです。30度を超える気温の中を走りながら聴く曲ではないのですが、いい曲なので許せます。この曲に冷たかった70年代ですが、心に優しく伝わるポップスがたくさん生まれた年代でもあるのです。ヒットチャートを覗いてみてください。
どのカバーもステキです。
Unplugged cover by Ai Ninomiya
Erika & Kenny
Oncemores