南のじーちゃん(おかーさん方の)がガンで闘病中です。
じーちゃんはお正月を自宅で過ごすことを目標に、年末の退院を目指して頑張っています。
南も大変心配してくれて中学校が冬休みに入ってから、何度かお見舞いに行きました。
他の孫たちも仕事や学校の合間にじーちゃんを励ましに、次々に病院を訪れます。
昨日、白血球の数が増えていないので再検査となり、じーちゃんは元気をなくしてしまいました。
その結果をおかーさんから聞いた南は
「ぼくの白血球を使っていいよ」
と進言したそうです。
おかーさんはその瞬間目頭が熱くなり、優しい発想にたいへん驚き、たくさん南をほめて、生まれてきてくれたことに感謝をしたそうです。
おかーさんは南にガンの治療のことを説明し、それはできないのだと諭します。
「そうかオレは役に立たないのか残念だな」
と南はがっかりしていたそうですが、
「じゃあ、なおったらじーちゃんの畑に行って一緒に空を見たい」
と気を取り直します。
空を見たいという発想もステキです。
その一連のやり取りをおかーさんが電話でじーちゃんに伝えると
じーちゃんは
「そんなことまで言ってくれたのか。元気にならなきゃな。そのときはぜひよろしくおねがいします」
と言ってたいへん喜んでくれました。
脱いだものは脱ぎっぱなしで、部屋と机の上はかたづけてもかたづけても散らかし、
あれがないこれがないと一日中叫んでいる南ですが、
ほんとうに優しい子に育ってくれていて、
その言動は、私たちをも育ててくれているのですねと
おかーさんと話しながら私も目頭が熱くなりました。