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子どもたちへのかかわり方 Part5 ~ 登校拒否、今は「自分を愛すること」に時間を費やしている

2023年10月の文科省の発表によると、小・中学校における不登校児童数は約30万人。

前年度比で22.1%、約5万5,000人の増加で過去最多となった。

 

多様性を身につけようとしている大人たちが、登校拒否にも寛容になったからなのか、学校よりも家が快適だからなのか、本当の理由は数値データがないのでわからないが、不登校児童は確実に増えている。

 

私の周囲では、友人関係のこじれや、いじめで学校に行かない子も数人いるが、あまりに強引な記憶力偏重の教え方に嫌気をさす子どもたちも多いと聞く。

 

 

「育てる」側と「育つ」側のギャップが、その気にさせないどころかその気をそぐ結果になっている要因もあるのだと思う。

 

私にはその環境はムリですと主張できるのだから、学校に行かない子は、ある一面ではしっかりと自分のことを考えているともいえる。

 

システムになじめずに学校を拒否する子どもたちは、自分に興味のないものの「受け」が苦手なだけであって、自ら知識を取りに行くのが苦手なのではない。

 

一般化された平均化されたシステムに入れない子供たち。

 

☆ ☆ ☆

 

今でこそ、それも「個性」だと理解はされながらも、多くの親や教師は学校にいかない子どもたちに「納得」はしていないようにみえる。

 

社会では最終学歴がいまだに重要になるので、何らかの形で学校を出ていないとつぶしが効かないのは明白だ。

 

学校に行かない子供たちの先々を考えると、「個性」は理解できるがその個性を活かしてどうやって生きていくのかと心配になるので、そう簡単に周囲が受容することは難しい。

 

学校に行かずに社会にでて楽しく生きているケースが示されることはそう多くはないのでそれはしょうがないことかもしれない。

 

 

それでも、義務教育後の進路として従来の受験コースに乗り切れない子供たちを救うべく、フリースクールをはじめとした居場所は増えた。

 

私の知人がフリースクールを開いている。

入ってくる子供たちはそれこそ下を向いて、大人を拒絶するような子供たちばかりだ。

それが、先生たちが労を惜しまずに子どもたちに寄り添うことで、数年後には自分の領域をみつけだし、難関の美大や音大や医大に進む子どもたちも出てくる。

 

 

このような例が登校拒否をもつ親のところへ届きだすと、進路の希望が見いだせて心のよりどころになるのだろう。

少数派の子どもたちの理解にやっと動き出した社会にはまだその情報が少なすぎる。

 

☆ ☆ ☆

 

登校拒否でレールを外れたと思っている、親も子どもたちもだいたいにおいてそのままでいい。

 

じゅうぶん個性のある子どもたちなのだから。

 

じゅうぶんに美しく、深く、豊かであるのだから、学校にいかない自分を卑下する必要もない。

彼ら彼女らは安全に生きるために、だれの模倣もせずに自由に考えて決断できていることを評価してあげていい。

 

 

国語や算数を学ぶ前に、今は「自分を愛すること」に時間を費やそうと決心したのだ。

 

 

 

登校拒否は習ってできる事ではない。

誰も教えてくれない領域において自分ひとりで決断するのだ。

今の政治家よりだんぜん自由だ。

 

 

 

きっと何が真実なのかを感じたのだろう。

 

 

 

次回は、子どもたちの個性を育成しようとしている、高校や大学に個性があるのか、個性を前にした親の考え方に柔軟性があるのかについてです。