「そんなの考えてもむなしくなるだけだから」とクラスの誰かが言った。
「考えないから余計にむなしくなるんだよ」と学級委員が返す。
「どうしようもないことはどうしようもないんだから考えるだけ無駄だろ」
と他の誰かが興奮して叫ぶ。
「どうしようもないってどうしてわかるんだよ」
さすが学級委員、引かない。
だっておれたちが何言ったって世界は変わらないだろ。
学校の校則だって変わらないんだよ。
合唱コンクールの課題曲だって先生が決めてるじゃん。
あきらめがかんじんなんだよ。
子どもたちの声はだんだん荒々しくなってくる。
あきらめは絶望だよ。
車の前に飛び出したネコは、あきらめて縮こまって止まるから轢かれちゃうんだよ。
あきらめないで後一歩前に出れば車にひかれないですむのに。
だからあきらめは死なんだよ。
と誰かが反論する。
なんの話からこうなったかはわからないけれど、
なんかこんなやりとりがあったと南が教えてくれました。
中2にもなると議論も哲学的になり、中学校の教室は日本社会の縮図と化すのですね。