学年通信に
「天才は努力をしなくてもいいですが、あなたたちは天才ではないので日々努力を惜しまないように」
と書いてありました。
「あなたたちは天才ではない」
という言葉にキレた保護者が、それぞれに中学校に文句を言いに行ったそうです。
中間テストの学年順位が下から2番目だったヨシヒロ君が下から5番目にあがって、男子みんなで喜んでいたときのことでした。
ヨシヒロ君は「これはオレのことだ」と憤っていました。
南たちのクラスはこの騒動について昼休みに集まってグチを言い出します。
そのうちに天才に関する意見がまとまってきました。
クラスがいう天才とは
努力をしなくていいのが天才ではなくて
人一倍の何倍もの努力をして、
その痕跡を見せないのが天才なので、
天才ははじめから天才ではなくて、天才になるんだよ。
だから、天才になっても努力を惜しむと天才の座から転がり落ちます。
となるそうです。
私もそうだと思います。
異論はありません。
加えると、私は、
天才はうまれてきた役割を自覚していて、それにむけて努力をしている人
だと思います。
☆ ☆ ☆
「はあ?」っと思ったら、みんなすぐに話し合うところが素敵なクラスです。
話し合っている気はないのでしょうが、グチに終わらず日本語の意味を自分たちの意見としてまとめていく様子は、なによりの勉強です。
自然体の自主性や主体性こそが本来の学びにつながり、しいては天才に近づいていくのでしょう。
「別に天才でなくてもいいけどね、やることやれれば」
と南はあっさりしています。