i-class collection

ばーばと南 + Run&Music

ATM君、できない理由を先にいいなさい。

銀行のATMで支払いの手続きや、現金を引き出しに行く。

通帳を差しこんで金額を指定する。

その後、いくつかの手続きを踏む。

 

最後にいいですか?って聞くかので、いいですよ!ってタッチすると、

この金額は通帳からはできません

みたいなメッセージが返ってくる。

 

 

お?

なにがおこった?

はい?

いいですかって今聞きましたよね。

え?

だから、はいを押しましたよね。

 

 

 

ちょっとまって。

銀行に貼ってあるポスターには、お客さまのためのみたいな文言が並ぶのにこんなシステムでいいのかしら。

 

 

銀行カードでならばできるらしい。

知らんかった。

 

 

いつの間に並んだのか、後ろには長蛇の列。

 

あいつマズったらしい、と言う年末の敗者への冷ややかな目が正面の鏡越しに並ぶ。

いつから日本はこんなに冷たい国になったのだろうか。

 

 

政治家なら秘書が教えてくれなかったんだよー、だからムリなんだって、もう一回やらせてね、と皆に弁明すればいいのだろうが私には罪をかぶせる人がいない。

 

 

私に都会の銀行は似合わないのよ、場末のだれもこないような田舎の郵便局のATMで思い切り人生をやり直したい、と卑屈になる。

 

 

二度づけ禁止の串揚げ屋と同様に、私にはもう一度カードをATMに差し込む勇気はない。

 

絶対失敗できないステージという意味では、PKを外すってこういう感じですか。

 

 

高齢者はこれだから困るよなと、心の中の舌うちさえ聞こえそうな静寂の中、なんでATMの空間ってこんなに静かなのかしら、AC/DCでもかけておいてほしいわ、とATMの環境すらも呪いながら、1点差のビハインドの中、9回裏満塁で代打におくられたにもかかわらず、一度もバットを振ることなく見逃し三振に倒れたバッターのように、すごすごと列の最後尾に並びなおすのだった。

 

 

 

えっ、ちょっとまって私は間違えただけで、誰にも迷惑をかけずにカードの挿入もあきらめて並びなおしたじゃない。

どうしてシュンとしてなきゃいけないのかしら。

逆に堂々としている理由もないのだけれど。

 

 

だから、なんで金額を入れたときに、できないって言わないのかなー。

ATMは工場できちっとしつけをして出しましょう。

 

 

本日は全てを外部のせいにしてしまう、ダークサイドのばーばでした。

南が帰ってくるまでにしっかり心を整えなおします。