適度に寒い冬の朝に、美しく晴れた空気の中を走るのは気持ちがいい。
思い切って飛び出してみてよかった。
数人の早起きなジョガーとすれちがう。
その人たちは私のような「決心」には縁がない顔で、寒さをもろともせずに、ごくごくあたり前な、落ち着いた顔に背筋を伸ばして淡々と走っている。
みんなすごいなと感心しているところに、バチっとメイクをして走っている女性を見ると、さらに尊敬&感心指数がグンと上がる。
私はメイクを施している間に「寒いし、ケガをしたら嫌だし、今日はもういいかな」となりがちなので、ノーメイクで走る。
そうはいっても、絶対に眉は書く。
それは必須科目美術の時間。
平安時代からタイムスリップしてきたと思われてはならないように。
みなさんの、朝のさわやかな時間をドキッと奪わないように少しは心がける。
遊歩道の舗装されていない脇道に入ると、常緑樹から送り出される搾りたての空気を独り占めできるし、ノーメイクを隠せるのでそちらへと逃げる。
「Band On The Run」なみに、なんとしてでも逃げる。
脇道は、木の根っこを飛んでよけながら走らなければならないが、そのようなリスクはなんてことはない。
面倒を抱えながら走れることは調子のいい証拠だ。
風が少し吹いてきて、少しだけ出てきた木の芽を揺らしだす。
遊歩道の森には私の走ったレコードが記憶されていて、ここ数日は寒さにかまけてさぼってただろう、と言われているようだ。
今日は途中あることはなく、1時間ゆっくりだが走ることができた。
帰ってストレッチと筋膜はがしをして、南のおやつにフレンチトーストを作ろうと思う。
おっとその前にメイクをするぞ。
amazonがいつ本を届けに来てもいいように。
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今日のランでかかった5曲を紹介。
1.That Thing That You Do / Diane Show ('016)
この人のアルバムは「大西貴文のTHE nite」で知りました。20年もの間、Stylistics、Martha Reeves、Alexander O'Nealらのバックを務めており、2015年にやっとデビューを迎えました。60年代後半のソウルミュージックを大事にアナログテープでの録音です。
そりゃ、モータウンっぽくならないと言う方が嘘です。この歌声でどうして20年かかったかな。
2.Again / Tahirah Memory ('015)
これもまた、「大西貴文のTHE nite」でこの人を知りました。ポートランド出身でお父さんがジャズトランペッター。幼少から音楽に浸って育ったようです。Tahirah Memoryを家族という Jarrod Lawsonが彼女と共同プロデュース。デビュー・アルバム「Pride」からの1曲。デビュー時にすでにこの完成度。家の中よりも外で聴くととにかく気持ちいいのです。暖かくなった春先のランでかかるといいのになと思います。
3.Some Kind Of Wonderful / Carole King ('71)
Carole Kingが作ってDriftersがリリース。Marvin Gayeがカバーしています。彼らの曲を聴くとソウルフルなんですが、本人が歌うと優しくナチュラルに曲調がガラリと変わります。どれも聴きごたえがあります。
この曲は'61に当時の夫、Gerry Goffinとともに作ったものです。二人はたくさんの名曲をうみだすものの'68に離婚。晩年の二人の関係は写真やコメントから、そう悪くないように思えます。それでも二人で作った歌を、離婚後もさらっと歌えるところが素敵じゃないですか。
4.Song For My Father / Horace Silver ('65)
Carmell JonesのトランペットとJoe Hendersonのテナー・サックスが印象的です。Steely Danが「Rikki Don’t Lose That Number]のイントロでまんま使っています。こんな簡単なメロディなのに感じいいのですよ。Steely Danを責められません。
5.That's The Way God Planned It / Billy Preston ('73)
Beatlesのアルバムにメンバー以外で唯一クレジットされたBilly Preston。ゲットバックセッションの映像を見るとそれも納得させられます。ふらっと現れた彼の存在がなければアルバムづくりはもっと難航したと思います。
この曲はGeorge Harrisonのプロデュース&Eric Claptontoとともにギター。ベースは何とKeith Richards、ドラムはCreamのGinger Bakerです。全英11位ですが、全米ではチャートアクションはあまり上がらなかったようです。